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アップデートのタイトルは「Return of the Ancients」。Q&Aセッションを含めて2時間近くにおよんだブリーフィングでは,ゲームディレクターのJonathan Rogers氏とMark Roberts(ジョナサン・ロジャース)氏とMark Roberts(マーク・ロバーツ)氏が登壇し,新リーグ「Runes of Aldur」やエンドゲーム刷新,新たなストーリーライン,新アセンダンシークラス,QoL改善,そして正式リリース1.0に向けた展望が紹介された。
Grinding Gear Gamesによれば,0.5.0は初代「Path of Exile」と「Path of Exile 2」を通じて過去最大規模のアップデートになるという。リリース日は5月29日(日本時間では5月30日)で,パッチノートは5月21日ごろに公開が予定されている。
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ルーンを組み合わせて報酬を作る新リーグ「Runes of Aldur」
新リーグ「Runes of Aldur」では,プレイヤーは若き鍛冶師Farrowと出会い,古代Ezomyteのルーン鍛造術をめぐる物語を進めていく。
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各エリアには「レムナント」と呼ばれるオブジェクトが存在し,そこに刻まれたシンボルと,プレイヤーが追加するルーンの組み合わせによって,生成されるアイテムが変化する。たとえば,特定のルーンを組み合わせることでカレンシーや装備用のルーンを作成できる。
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ただし,使用したルーンは周囲のアンデッドを強化する効果も持つ。火のルーンを使えば敵が炎の力を帯び,月のルーンを使えば戦闘中に月光のビームが降り注ぐといった具合で,クラフトと戦闘が一体になったリーグメカニクスになっている。
高レベル帯では必要なルーン数が増え,6個,7個,8個のルーンを使う大規模なレシピも登場する。とはいえ,FarrowのRunecrafting Bookに利用可能なレシピが記録されるため,プレイヤーがすべての組み合わせを暗記する必要はない。
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新リソース「Runic Ward」とカルグーラン系スキル
本リーグでは,新リソース「Runic Ward」も登場する。これはライフが尽きた際にキャラクターを一時的に支える防御リソースで,いわば“もう1つのライフプール”のように機能する。
一方で,Runic Wardはカルグーラン系スキルを発動するためのリソースとしても使われる。通常のスキルジェムがマナを消費するのに対し,これらのスキルはRunic Wardを消費するのが特徴だ。
ブリーフィングでは,次に使うスペルを複数回発動させる「Triskellion Cascade」,燃焼中の敵に対して燃焼と凍結蓄積を同時に狙う「Frostflame Nova」,周囲の敵を押し返す「Mark of Repulsion」などが紹介された。これらは属性値や武器種に縛られにくく,さまざまなビルドに組み込めるスキルとして設計されているようだ。
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エクスペディションは海洋探索へ。アトラスも大幅に再構築
Runes of Aldurは,既存リーグのエクスペディションとも結びついている。エンドゲームでは,荒廃したキングスマーチを起点に,ログが行方不明になった妻グウェネンを探すため海へ向かう。従来のログブックは単一のエンカウントだったが,0.5.0では船を派遣して海域を探索し,島々を発見していく仕組みになる。
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また,今回のアップデートで最も大きく手が入るのが,エンドゲームのアトラスだ。
0.5.0ではアトラス上に固定の目標地点が配置され,プレイヤーは「西の森」「東の裂け目」「北のヴァール都市」といった明確な目的地を持って探索を進められるようになる。
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新ストーリーライン「Origins of Divinity」では,古代の先人文明が残した巨大な要塞がアトラス上に出現する。プレイヤーはその内部を探索し,古代兵器を無力化していくことになる。要塞内のマップには,レアモンスターやエッセンス,ストロングボックスなどを使った特殊ルールが用意されており,通常マップとは異なる遊びが楽しめる。
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アトラスパッシブツリーも刷新される。要塞内のマップを攻略することでポイントが獲得でき,最終的にはアトラスツリー全体をポイントを割り当てられるようになるという。
従来のように,特定コンテンツの前だけ振り直す運用を避けつつ,マルチチョイスノードによってプレイヤーごとの方針を残す設計だ。
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既存リーグにもストーリーラインと専用の進行要素を追加
0.5.0では,デリリウム,ブリーチ,リチュアルといった既存のエンドゲームリーグにも,ストーリーラインや新たな進行要素が追加される。
デリリウムには新ストーリー「The Hare and the Raven」が追加され,TangmazuとThe Raven Tricksterにまつわる物語が展開される。
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ブリーチでは,AilithとKeepers of the Flameに関するクエストが追加され,Genesis Treeを使ったジュエリーやカレンシーのクラフトが導入される。リチュアルでは,Aoifeや「霧の中の王」,古代の存在Bodachをめぐるストーリーが描かれる。
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これらを含め,0.5.0では合計5本のエンドゲームストーリーラインが用意される。各ストーリーにはハブ,クラフトシステム,探索エリア,NPC,ピナクルボスが存在し,進行状況はアトラス画面から確認できる。
ランダムなマップを周回するだけでなく,世界を探索し,それぞれの物語を進めていく感覚を強めることが,今回のエンドゲーム改修の狙いといえる。
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新アセンダンシークラスは「Spirit Walker」と「Martial Artist」
キャラクタービルド面では,新たなアセンダンシークラスとして,ハントレスとして向け「Spirit Walker」とモンク向けの「Martial Artist」が発表された。
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Spirit Walkerは,アズメリの動物の精霊と交信するクラスだ。Stag,Owl,Bearの力を使い分け,攻撃時に突進を呼び出したり,投射物スキルを強化したり,巨大な熊のコンパニオンを召喚したりできる。複数の精霊を組み合わせることで,隠された力「Sacred Wisps」も開放される。
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Martial Artistは,モンクの身体性と霊的エネルギーを強調したクラスだ。自身の幻影にスキルを使わせたり,周囲にBellを出現させたり,身体にルーンを直接ソケットしたりできる。また,装備した手袋を特殊なベースタイプ「Fists of Stone」へ変化させる能力もあり,ビルド開発の幅を広げる要素になりそうだ。
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ユニークアイテムは“新しい遊び方を開く装備”に
新ボスの追加に合わせて,多数のユニークアイテムも実装される。ブリーフィングでは,専用スキルを持つ両手メイス「Twisted Empyrean」,アミュレット「Eventide Petals」,ミニオン向けのスタッフ「The Raven's Flock」,コンパニオン運用を拡張するセプター「Sylvan's Effigy」などが紹介された。
いずれも単なる数値強化ではなく,専用スキルや独自のビルド軸を持つものが多い。「Path of Exile 2」では,ユニークアイテムをレアアイテムの上位互換ではなく,新しい遊び方を開く装備として設計していく方針のようだ。
ゲーム内のビルドガイドや価格チェックなどQoLも強化
QoL面では,キャンペーン中の目的地誘導が強化される。特定のエリアでは,虫の群れや血痕,地面の亀裂,NPCの案内などによって,次の目的地へ進みやすくなる。
アトラスには検索ボックスが追加され,特定のマップを探しやすくなる。また,ゲームクライアント内にビルドガイドシステムも実装される。ビルド作成者は新しい[.build]ファイル形式でガイドを配布でき,プレイヤーはゲーム内でパッシブ,アセンダンシー,スキルジェム,サポートジェム,装備メモなどを確認できる。
さらに,Shift+Altクリックでアイテムをトレードマーケット検索できる価格チェック機能も追加される。レアアイテムでは各モッドを有効・無効に切り替えられるため,どのモッドが価格に影響しているのかを調べやすくなる。
0.5.0は早期アクセス最後のフルサイズリーグに
ブリーフィングの最後には,今後のロードマップについても触れられた。
0.5.0は,早期アクセス期間中における最後のフルサイズリーグとなり,次の大型アップデートは年内のリリース目標の正式リリース版(Ver.1.0)になるという。
それまでの期間は,新規コンテンツ追加よりも,既存要素のブラッシュアップやバランス調整が中心になる。ただし,既存メカニクスをリミックスしたイベントリーグも実施する予定とのことだ。
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Q&Aでは1.0に向けた方針も補足
メインプレゼンテーションの終了後には,メディア向けのQ&Aも行われた。
約1時間にわたる質疑では,コアなプレイヤー向けのかなり踏み込んだゲームシステムやバランスの質問も多かったが,本稿では全体の方針に関わる話題をまとめて伝えよう。
ロジャース氏は,今回の0.5.0について「1.0を除けば,今後これほど大きなアップデートを作れるかは分からない」とコメントした。
0.5.0がこれほど大規模になった理由として,本来0.4.0向けに予定していたエンドゲーム関連コンテンツの一部が今回に持ち越されたことを挙げている。
また,0.5.0によって,キャンペーンが未完である点を除けば,「Path of Exile 2」が1本のゲームとして完成に近いと感じられる状態を目指しているという。アクト5およびアクト6は1.0に必要なコンテンツであり,現在も開発が進められているとのことだ。
新規プレイヤーが始めるタイミングとしても,0.5.0は良い機会になるという。今回の改修により,エンドゲームには明確な目標やストーリーラインが用意され,どこへ向かえばいいのか,何を達成すればいいのかが分かりやすくなるためだ。
ボスコンテンツについては,クエストライン版のボスはファーム用の高難度版よりも難度を抑えており,エンドゲームを遊ぶ意思があるプレイヤーであれば,多くのボス戦を体験できるようにする方針だという。一方で,クエストクリア後には,より高難度かつ追加報酬のあるバージョンにも挑戦できる。
全体として,0.5.0は単なる新リーグではなく,「Path of Exile 2」のエンドゲームを正式リリースに向けて作り直すアップデートといえる。
アトラスに明確な導線と達成感を持たせ,プレイヤーが世界を探索している感覚を強める「Return of the Ancients」は,1.0へ向かう本作にとって大きな節目になりそうだ。
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